
「患者さんの日常生活にいかしてもらうために、講義だけでなく、バイキングスタイルの糖尿病食の体験や食事前後の血糖測定、足病変のリスクチェックなどを体験してもらっています」
そう話す横浜船員保険病院栄養管理室室長の梅澤眞由美先生が中心になって開催されている糖尿病教室は、年5回、25人の定員で土曜日に行われています。
近隣の診療所にもアナウンスされるので、横浜船員保険病院の患者だけでなく、地域の住民も参加することができます。
講義・体験の内容は表のとおりですが、「糖尿病の生活上の注意点」は看護師、「食事療法」は管理栄養士、「糖尿病網膜症」は眼科医、「糖尿病の足のトラブル」は理学療法士、「血糖自己測定器の説明」は臨床検査技師と、それぞれの項目を各専門家が担当しています。
糖尿病代謝内分泌センター長11時30分の「食前血糖測定」と15時の「食後2時間血糖測定」では、測定する前に参加者に“予想値”を記入してもらいます。また、その記入票には“感想”を記入する欄も設けられています。
「予想した値と実測値、その感想を記入してもらうことで、食後の血糖変動などの血糖コントロールに対する印象を強くもってもらうことができるからです」と梅澤先生は言います。

また、講義内容も日常生活に役立つよう工夫されています。たとえば、管理栄養士による食品交換表の解説では、「野菜類をとることを考えて、ラーメンよりもタンメンにしましょう」とか「食品の単位は、自分がよく食べるものから覚えましょう」など、すぐに生活に使えるよう工夫して指導しています。看護師の講義でも、低血糖になった場合の対処法などを具体的に話していました。
各回の内容は基本的に同じです。しかし、昼食後13時30分から行われる特別講義は毎回テーマを設けています。
2月5日の教室では口腔外科医による「糖尿病の歯の病気」と歯科衛生士による「オーラルケア」が企画されました。
糖尿病と歯周病が深くかかわり合っていることを参加者は興味深く聞き、正しいブラッシング方法についても熱心に受講していました。
看護師による血糖測定。参加者は測定前に“予想値”を記入
「オーラルケア」の講義では、歯科衛生士がブラッシングを指導
「糖尿病は血糖のコントロールがなによりも大切ですから、それが苦痛にならないように工夫して指導しています。それが当院の糖尿病教室の目指しているところです」と梅澤先生は話してくれました。
なお、第2と第4の月曜日には、医師と管理栄養士による少人数(5〜6人)の糖尿病教室も開催しているということです。
■2004年度に開催された内容
| 時間割 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 糖尿病の生活上の注意点 | ||||
| 2 | 食前血糖測定 | ||||
| 3 | 食事療法 | ||||
| 4 | 昼食「糖尿病食の体験」 | ||||
| 5 | 糖尿病性腎症 | 糖尿病について | 糖尿病の血管の病気 | 糖尿病について | 糖尿病の歯の病気 |
| 6 | 糖尿病網膜症 | オーラルケア | |||
| 7 | − | 糖尿病の検査 | 糖尿病の薬 | 糖尿病の運動療法 | 糖尿病網膜症 |
| 8 | 糖尿病の足のトラブル | ||||
| 9 | 食後2時間血糖測定および血糖自己測定器の説明 | ||||