糖尿病食事療法は、まず間食(嗜好品)をしない生活習慣を身につけることがコントロールの
第一条件とも言われています。ではなぜ間食はいけないのでしょうか?今回は食品交換表をアレンジした
「三角形で見る実践のポイント」(図表1)も使用しながら、わかりやすく教えていただきました。
→食品交換表について詳しくはこちら

糖尿病の患者様の中には、「食品交換表に対しアレルギー気味で、食事療法に苦戦している」方も 多いのではないでしょうか?そんな方でも楽しみながら食事療法が実践できるよう、食品交換表を アレンジした「三角形で見る実践のポイント」(図表1)を作成しました。三角形の底辺は全く 制限のない食品(表6)、中段はおおよそ決められた量の食品(表1・3・4)、頂点は最も制限の ある食品(表2・5・調味料・間食)となっています。今回はこの三角形の頂点の、間食(治療上 必要な間食でなく嗜好品としての間食)について考えてみました。
お菓子やジュースなどは食事療法を行う上で必ずとらなければならない食品ではなく、
栄養的にも糖質や脂質に偏りがちです。また量、食べる時間、回数などが多くなり血糖コントロールの乱れや肥満の原因になります。
※主食とお菓子の違いについて
ごはんやパン、麺類、芋などに含まれる糖質は「でんぷん」で、胃で消化、分解されてブドウ糖になり、
小腸から吸収されて徐々に血糖値を高めます。これに対し菓子類に使用されている砂糖は消化吸収が早く、血糖値を急に高めます。
ごはんやパンなどには糖質だけでなく、その他の栄養素が含まれているのに対し、砂糖には他の栄養素が ほとんど含まれていません。そのため、砂糖と表1の交換は原則的はできません。 「お菓子を食べた分ごはんを減らせばよい」という考えや、「甘くないせんべいや スナック菓子ならよい」といった考えは間違っています。またせんべいやスナック菓子には 脂質、塩分が含まれているので、合併症予防のためにも控えましょう。
くだものの甘味はブドウ糖と果糖で吸収が早く、血糖値を急激に上げる原因になります。 野菜を十分に摂取し繊維とビタミンの補給が出来れば、しいてくだものの摂取の必要はありません。 1単位配分内とし、取りすぎには気をつけましょう。
食パン、バターロール、フランスパンは表1として食べられますが、ジャムパン、あんぱん、 メロンパンなどは嗜好品で、1個当たりのエネルギーも高く、原則として食パンの代用にはなりません。
「はちみつ」には少量のアミノ酸や有機酸が含まれていますが、80%は糖質で、 ブドウ糖と果糖を多く含んでいます。ブドウ糖は血糖を急激に上昇させ、果糖は体内で 中性脂肪に変わりやすいので、動脈硬化予防のためにも注意が必要です。
市販の清涼飲料水ペットボトル1.5Lの中に、約100g以上の糖分が含まれています(図表2)。
清涼飲料水の飲みすぎによって起こる糖尿病で、「ペットボトル症候群」が若い人に増えてきています。
ウーロン茶、麦茶、緑茶にしましょう。ダイエット飲料も、カロリーが低いからといって飲む習慣をつけると、
甘さに慣れ、食事療法をしている場合は何かと好ましくありません。
図表2: ペットボトルの糖分(1本当たり1.5L)
| 商品名 | 糖分(g) | 商品名 | 糖分(g) |
| ポカリスエット | 93 | カルピスソーダ | 162 |
| コカ・コーラ | 150 | スプライト | 150 |
| フルーツ村 | 165 | 午後の紅茶 | 82.5 |
| (グレープフルーツ) | ダイエットペプシ | 0 | |
| はちみつレモン | 180 | ダイエットコーク | 1.5 |
人口甘味料などを利用して、手作りのお菓子をつくってもよいかも知れません。 しかし基本的には嗜好品の摂取はやめ、甘さになれないよう出来るだけ間食を取らない生活習慣を 身につけることが大切です。しかし、どうしても市販のお菓子を食べたい場合は80kcal〜100kcal内に抑え、 つぎの注意事項を守る事が必要です。
間食習慣は、1)摂取後の高血糖、2)食べ過ぎによる肥満、3)中性脂肪の増加、4)血糖の悪化につながります。 糖尿病の食事療法は、まず間食をやめることから始めましょう。
三角形でみる「実践のポイント」、とてもわかりやすいですね。間食はいけないと知りつつ、 ついついお菓子に手が伸びてしまっている方もいらっしゃるのではないでしょうか?そんな方に、 少しでもお役に立てていただければ幸いです。