
ビタミンは、ごく微量で体内での栄養素の働きをスムーズにしたり、体の調子を整えたりする潤滑油のような働きをします。人間が生きていくために必要不可欠な物質であるにも関わらず、ほとんどのビタミンは体内で合成できないため、 食物から摂取しなければなりません。現在ビタミンは13種類発見されており、その内のビタミンB1、B2、B6、B12、ナイアシン、パントテン酸、葉酸、ビオチンの8種類を総称してビタミンB群としています。ビタミンB群の中でも特に、 炭水化物・たんぱく質・脂質の代謝に関して重要な働きをしているのが、ビタミンB1、B2、B6の3種類で、これらが不足すると、栄養素を体でうまくエネルギーに変換することができず、疲れやすくなったり太りやすくなったりしてしま います。
| ビタミンB1 | ビタミンB2 | ビタミンB6 | |
| 男 | 1.4mg | 1.6mg | 1.4mg |
| 女 | 1.1mg | 1.2mg | 1.2mg |
ビタミンB1は、疲労回復には欠かせないビタミンです。糖質の代謝に深く関わり、糖質をエネルギーに変換させる際に重要な働きをします。ビタミンB1が不足すると糖質からうまくエネルギーを生み出せず、
スタミナ不足の状態になってしまいます。さらに、疲労物質の「乳酸」が体にたまってしまうので、疲れやすく太りやすい体になってしまいます。
また、末梢神経をつかさどる司令塔の脳のエネルギー源であるブドウ糖を作り出す際にもビタミンB1が必要となるので、欠乏すると足がしびれたり、運動能力が低下するといった症状があらわれます。さらに、
脳のエネルギー不足は精神的な不安を引きおこす要素ともなるので、疲労とストレスが蓄積されている方は積極的に摂取して欲しいビタミンです。
【欠乏症】
脚気、多発性神経炎、ウェルニッケ脳症、嚥下困難、視力障害、けいれんなど
【ビタミンB1を多く含む食品】
豚肉、胚芽、酵母、豆類、うなぎ、緑黄色野菜など
成長に欠かせないビタミンで、多くの栄養素の代謝に関係しています。糖質やたんぱく質の代謝と脂肪の分解・合成に関わるので、脂肪の摂取量に比例してビタミンB2の必要量も増えてきます。また、美容のビタミンともよばれ、
皮膚や粘膜を保護し、肌・爪・髪の発育や体全体の抵抗力を強め、成長と生殖を助ける役目をもっています。ビタミンB2が不足すると、脂っぽい肌になったり口内炎ができたりといった症状が現れ、さらに不足すると成長が止まっ
てしまいます。成長期の子供や、肌や粘膜の健康が気になる方に積極的に摂取して欲しいビタミンです。
【欠乏症】
成長停止、皮膚炎、角膜炎、口角炎、口唇炎、脂漏性皮膚炎など
【ビタミンB2を多く含む食品】
レバー、酵母、卵黄、肉類、豆類、緑黄色野菜・牛乳など
たんぱく質代謝の主役となるビタミンです。体の組織を作るために必要なたんぱく質が体でほどよく吸収できるように働き、健康な皮膚や髪、歯などを作り、成長を促進します。また、脂質の代謝や赤血球のヘモグロビン合成にも関わっ
ているので、不足すると皮膚炎や貧血になったりします。
その他、免疫力をアップさせる働きもあるので、アレルギーや、月経前の女性特有の体のだるさや頭痛など月経前症候群を軽減してくれる働きもあります。
ビタミンB6は、腸内細菌によって体内で合成されるので、一般的に欠乏症は少ないとされていますが、肉や魚などの動物性たんぱく質を好んで食べる人は積極的に摂取することをおすすめします。
【欠乏症】
皮膚炎、口内炎、貧血、成長の停止、脂肪肝など
【ビタミンB6を多く含む食品】
小麦胚芽、レバー、魚介類、マグロ、卵、にんにくなど