
学名「Zingiber officinale Rosc」は、サンスクリット語singavera(=角形の)officinale(=薬用の、薬効のある)という意味に由来しています。
原産地は主にインドからマレー半島付近の熱帯アジアですが、世界の熱帯から温帯地域の保湿性の優れた土壌で広く栽培されており、地下に肥大した根をもち、
高さが30〜50cm程に成長するショウガ科多年草の植物です。
薬用部位は根茎で、中国では新鮮な根茎を「生姜」、乾燥根茎を「乾姜」と呼び、生姜は嘔吐抑制、鎮咳、解毒及び消化器系の機能亢進などに、乾姜は腹痛、
胃痛、消化管内の停滞の改善目的にと、区別して使用されています。また、西洋においても、「吐き気がしたらジンジャーエールを飲みなさい」というくらい、
優れた殺菌能力や胃の不調を整える働きのあることが古くより経験的に知られています。
薬味や魚・肉の臭みを消し、風味づけなど、利用範囲の広いおなじみの食材である他、風邪薬、健胃消化薬、鎮吐薬、鎮痛剤としての漢方方剤にも配合されています。
生姜は、実に様々な料理の名脇役として大活躍しています。冷奴の薬味や豚の生姜焼き、お寿司に添えてあるガリなど・・・生姜をちょこっと添えるだけで食欲増進!しますよね。生姜のピリっとした味と香りは、料理の味をすっきりさせる特効薬で、私達日本人の食生活には欠かすことができません。
俳句では、「生姜」が「食欲の秋」の季語になっているほど、昔から生活に根付いた食材の1つでもあります。
日本へは、中国の呉の国(222〜280年)から渡来したといわれており、それから1700年以上も変わらず愛用されています。世界的にみると、1世紀頃にはすでに、料理に使われていた事がわかっており、その他にも魔よけやお守りとして使われていた時代もあったそうです。
英語の「Ginger」には“生姜”という意味のほかに“精力”や“元気づける”という意味もあったくらいで、生姜パワーは昔から全世界共通だったようです。
このように、生姜は人間と大変深いつながりを持っている植物なのです。
ヒトに2.5gのショウガ抽出物を与えたところ、ストレスを感じている時に血中に増える「ACTH−IS」という物質が120分後に、ストレスの指標として一般的に用いられる「コルチゾール」という物質の増加が180分後に抑制されたという実験結果が 報告されており、ストレスを感じる前にあらかじめ生姜を摂取すると ストレスが軽減されることが認められています。 ストレスの多い現代社会。私達の変わりにジンジャー戦士がストレスと戦ってくれているんですね。
●生姜灸
生姜は、ニンニクと同様に灸の方法の1つとして利用されます。
ツボの上に薄切りした生姜を置き、その上から灸をすえます。生姜の成分が体に作用する効果が期待できます。
●生姜汁の外用薬(民間療法)
【肩こり】
生姜をすり下ろして搾った汁を凝っている部分にすり込む。
【頭 痛】
生姜の搾り汁と純良のごま油を等分に混ぜ、こめかみ部分にすり込むと、痛みが和らぐ。