健康辞典「栄養成分のこと」

コエンザイムQ10は体細胞膜内のミトコンドリアに存在し、赤血球を除く体内の全ての細胞に含まれる補酵素で、ビタミンQとも呼ばれています。
私達が健康的に生きていく上で必要不可欠な物質で、解糖系・TCAサイクル・電子伝達系を経てATP産生に大きく関わっています。コエンザイムQ10が不足すると、このサイクルがうまくまわらずエネルギーであるATPが産生されません。コエンザイムQ10は人間の細胞内でも特に心臓などの臓器に多く存在しています。必要不可欠なエネルギーATPを産生する補酵素として、重要な役割を担っているにも関わらず、コエンザイムQ10は老化と共に体内での生産が減少してきます。
コエンザイムQ10は1950年代に発見されました。欧米では約10年以上前からサプリメントとして広く認識されてきましたが、日本では長い間医薬品扱いであったため一般の人が入手することは困難でした。しかし、日本でも2001年に厚生労働省の通達で食品への扱いが許可されました。
だるくてつらい足のむくみに悩んでいる女性はかなり多いと思いますが、むくみの原因のひとつに、心臓のポンプ機能の低下があります。
心臓は全身に血液を送り出すポンプのような働きをしています。そのポンプの働きが弱まってしまうと、全身に送り出す血液の量が減ってしまい、心臓から一番遠い場所にある足に血液が滞って、むくんでしまうというしくみです。
コエンザイムQ10は心臓の働きを高めて、心臓から送りだす血液の量を増やし、血流をパワーアップしてくれます。心臓のポンプ機能がきちんと働いてくれれば、足のむくみは解消し、さらに血流が良くなることで冷え症の改善も期待できます。
コエンザイムQ10は、日本では最近まであまり知られていませんでしたが、アメリカでは昔からキャリアウーマンの強い味方として利用されてきた成分なのです。
睡眠不足でもないし、しっかり休んでいるのになぜか疲れがぬけない…なんて症状はありませんか?疲れやすい人の血液を調べてみると、コエンザイムQ10が少なくなっています。最近の研究では、肩こりや頭痛、不眠に悩まされる慢性疲労症候群という病気では、体内のコエンザイムQ10濃度がかなり低いこともわかってきました。
コエンザイムQ10は、人間の体に約60兆個ある細胞のひとつひとつに存在し、体の中でエネルギーを作り出す機能を助けている働き者の物質です。それが不足してくると、効率的にエネルギーを作り出すことができなくなってしまい、栄養素はしっかり摂っているのに常にエネルギー不足の状態になってしまいます。
コエンザイムQ10不足になる一番の原因は加齢で、20歳をピークにどんどん減り始め、40代で不足になると言われています。
というわけで、コエンザイムQ10を多く含む食品を摂るように心がけましょう…といいたい所ですが、実際には食事だけで十分な量のコエンザイムQ10を補給するのはかなり大変です。疲れにくい体を維持するためには一日30mgは摂取したいのですが、食事に換算すると、イワシなら6匹、ピーナツで約1.2kg、牛肉ならなんと約1kgも食べなければなりません。バランスのよい食事に加えて、サプリメントを上手に利用して、いつまでもいきいき元気な体を手に入れましょう。